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にきび、吹き出物 (2006/01/18)
思春期にできるのがにきび、25才過ぎて出来るのが吹き出物と理解しています。にきびは遺伝的要素が強いのですが、ピーナツ、チョコレート、スナック菓子を多く食べると更にひどくなります。吹き出物はにきびが続いてる人やホルモンのバランスの悪い人、食生活の乱れた人に多く見られます。
にきびは慢性炎症性疾患のため抗性物質や、漢方薬など多くの治療法があります。しかし、その効果に満足できない方や薬の副作用のため、薬を中止せざるを得ない方もおられると思います。
そこで、熊本スポーツ医科学研究会で一緒に世話人をしていて、亜鉛研究の第一人者で熊本大学医学薬学小児科教室の講師の西山宗六先生から教えて頂き、私もその効果を確認した方法を紹介します。

患者A:小学六年、女性顔に急ににきびが出来て、鏡を見ては気になって仕方がない様子だったので、知人の父親から相談をうけました。そこで亜鉛を含む胃潰瘍の治療薬、プロマックを一日一グラム投与しました。二ヶ月後にはにきびも小さくなり、一年後に中止しました。その後五年経ちますが大きなにきびは認めていません。注)プロマックには創傷治癒促進作用や活性酸素の消去作用があるので効果があると考えています。残念ながら保険適応は胃潰瘍のみですので一般診療になります。

患者B:中学一年、女性背が低く、35キロ位の痩せた娘でした。そこでプロマック0.5グラムを投与しました。二ヶ月後位からにきびが小さくなり、目立たなくなりました。余談ですが、亜鉛欠乏でイランで低身長になったとの報告を読んでいましたので、二年間投薬しました。薬が効いたかどうかは分かりませんがクラスで一番小さかった身長が三番めになったそうです。

患者C:高校三年、男性にきびで皮膚科に二ヶ月通院し、抗生物質の投与を受けるも改善しないということで、当院の職員の紹介で来院しました。プロマックを一日一グラム二ヶ月投与し、改善しましたので薬はやめました。その後いい状態が数ヶ月続いたのですが、受験のストレスで少し悪化したようです。

患者D:44才、女性中学二年頃より40才までにきび、吹き出物に悩まされていた方です。最盛期は20-23才で暗い青春時代を過ごしたとのことでした。いろんな治療(大量の飲み薬、注射、漢方薬、油脂制限など)を行ったが一時改善しても再び悪化したり、薬の副作用で毛濃ゆくなったりしました。十味敗毒湯を半年位服用した頃から効果があり、9ヶ月経つと新しいにきびは出来なくなったので、二年で止めたところ再びにきびが出来始めました。そこで、プロマックを投与したところ二ヶ月でにきびが少なくなり、今までどうしても消えなかったにきびの跡の赤みや紫色の部分も随分うすくなってきました。一年半服用して止めましたが、その後はにきびに悩まされることなく快適な生活を送っているとのことでした。

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