第28回の腹部超音波研究会が、11月12日、13日に東京中野サンプラザで開催されました。私も26回参加している研究会で、そこでの知識が診療に役立っています。
この会は、竹原靖明先生(前 関東中央病院 副院長 現 新横浜病院の検診部長)の門下生の集いです。
竹原先生は、昭和50年12月に東芝と共同で『電子スキャン』を開発され、ノーベル賞に匹敵する業績をお持ちの方です。
私は昭和55年3月に、竹原先生の下で5週間研修した後、済生会熊本病院に腹部超音波室を開設し、6年間で約1万例の腹部超音波を行い、その後開業した20年間で約2万例、合計3万例を今まで行ってきました。
私が見つけた最小膵癌は1.4cmで、術後15年経過した今も元気な生活をされています。今回の研究会で、勉強になったのは膵管内乳頭状腫瘍(IPMT)の末梢側に膵癌が2例発生したとの報告でした。
今まで4cm以上になったら膵癌の可能性を考慮する必要があると言われていましたが、今後は年2回の腹部超音波と年1回のMRI(MRCP)を組み合わせる必要があると考えています。
当院でも2人のIPMTの患者さんを経過観察しており、その方針でやっていくつもりでおります。
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