11月21日、国立熊本医療センターにて、久留米大学 第一内科 助教授の古賀丈晴先生の『アスベスト関連疾患の臨床』の講演を聴きました。
講演の要旨は、
- 今後20〜25年アスベスト患者は増える。
- アスベスト病変の90%は胸膜に所見がある。(胸膜の石灰化、胸水など。)
- アスベストの種類により、繊維の大きさや長さが異なり、それにより中皮腫、肺癌の頻度が変わる。
- アスベスト吸入とタバコは相乗効果で5〜20倍病変が増えるので、タバコを止めてもらう必要がある。
- 腹膜にも中皮腫をはじめ、10%の病変がある。
- 大腸がんの合併も多いので、大腸検査もする必要がある。
熊本県の宇城市松橋町では石綿の鉱山があり、熊本の松橋地区出身者には、胸膜の石灰化などの病変が多いが、肺癌、悪性中皮腫の合併は少ないとの意見が、開業医の中路丈夫先生から出された。
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